
日本メナード化粧品株式会社が行った「メタボローム解析」により、肌の老化に関する新たな発見がありました。この解析は、肌表面の角質を用いて代謝物を広範に分析し、肌の衰えの要因を探る手法です。特に、加齢による肌の機能低下を抑えるアミノ酸の存在が明らかになり、その重要性が浮き彫りになりました。
生物は摂取した栄養素を変化させてエネルギーを生産し、その過程で生成される物質が「代謝物」と呼ばれます。メタボローム解析は、これらの代謝物を網羅的に測定し、組織の状態を把握するための技術です。メナードは、肌の角質に着目し、20代から70代の女性から採取した角質を分析することで、加齢に伴うアミノ酸の減少を発見しました。
特にアルギニンなどのアミノ酸は、肌の水分量と相関関係があり、これらのアミノ酸が減少することで肌の水分保持能力が低下することが分かりました。さらに、アミノ酸を配合した皮膚外用剤を使用することで、肌の水分量が増加することも確認され、これらの成分が老化を防ぐ可能性が期待されています。
この研究成果は2025年3月に福岡で開催される日本薬学会第145年会で発表予定です。メタボローム解析を用いた角質の分析は、肌に負担をかけずに老化状態を推測できるため、今後の美容提案に大いに役立つと考えられています。肌の健康を保つための新たなアプローチとして、メナードの研究に注目が集まります。
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