
株式会社リクルートが運営する『ホットペッパービューティーアカデミー』が実施した調査によると、美容サロンの市場規模は過去5年間で最大の1兆3884億円に達しました。この調査は、全国の人口20万人以上の都市に住む15~69歳の男女1万3,200人を対象に行われ、美容室、アイビューティー、エステなどの利用実態を明らかにしています。
特に、美容室の利用金額は女性が7,668円、男性が4,879円と過去最高を記録し、物価高の影響だけでなく、高単価メニューや複数メニューの提案が背景にあるとされています。また、アイビューティーサロンの市場は前年比17.4%増の1384億円に成長し、特に20代女性の利用率が約3割に達しています。これは、目元の美容が日常的なケアとして定着してきたことを示しています。
一方で、エステサロンは市場規模が3360億円と横ばいですが、脱毛サロンの利用率は減少傾向にあり、医療脱毛やセルフ脱毛の選択肢が影響していると考えられます。リラクゼーションサロンは3798億円に拡大し、身体的ストレスの増加がその要因とされています。
ネイルサロンにおいても、物価高にもかかわらず年間利用回数が増加し、特に高頻度層の割合が上昇しています。これは、自分自身に価値のある美容にお金をかける傾向が強まっていることを示唆しています。
このように、美容業界は消費者のニーズに応じたサービスの提供が求められており、今後のサロン経営にはメニューの価値訴求や特定のニーズに寄り添った提案力が重要になるでしょう。
コメント