丸善製薬株式会社は、植物由来の天然物を基に医薬品や化粧品、食品の原料を製造している企業です。広島県尾道市に本社を構え、最近では高知大学の難波卓司准教授との共同研究により、老化研究の分野で注目を集めています。この研究では、「ハス胚芽エキス」が皮膚の若返りに効果的であることが明らかになりました。
この研究成果は、2025年3月13日号の国際的な科学雑誌「Nature」の老化研究特集に特集記事として掲載され、オンラインでも閲覧可能です。特集では、日本における老化研究の最新情報や技術が取り上げられており、丸善製薬の研究もその一環として紹介されています。
特に注目すべきは、皮膚線維芽細胞を実験的に老化させた際、ミトコンドリアの機能が老化マーカーの変化に先行して低下することを世界で初めて確認した点です。この発見により、老化した皮膚線維芽細胞を「若返らせる」機能性成分として「ハス胚芽エキス」が位置づけられました。
丸善製薬は、2022年の国際化粧品技術者会（IFSCC）大会でこの研究成果を発表し、さらに米国の科学誌「Aging」にも関連する論文が掲載されています。今後、2025年5月に開催される「第12回化粧品産業技術展」では、この知見を基にした化粧品原料の展示が予定されています。
丸善製薬は、老化に対する新たなアプローチを提供し、スキンケアの未来を切り拓く存在として注目されています。興味のある方は、ぜひ「Nature」の特集記事や関連論文をチェックしてみてください。
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