京都の銘菓「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」や「京ばあむ」を手がける株式会社美十が、2025年1月24日から25日にフランス・リヨンで開催される「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」に出場することが決まりました。この大会に向けて、日本代表チームの一員として挑むのは、同社の製品開発部に所属するシェフパティシエ、的場勇志氏です。的場氏は、国内予選に5度挑戦した末に日本代表に選出され、昨年シンガポールで行われたアジア大陸予選で優勝を果たし、本選への出場権を獲得しました。
日本代表チームは、フランス本選に向けて限られた時間を有効に活用し、渡仏直前までトレーニングを重ねています。日本は「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」において全19回連続出場を誇る強豪国であり、近年は常に上位にランクインしています。今回の大会では、これまでの優勝チームを凌ぐ新たな旋風を巻き起こすことを目指しています。
今大会のテーマは「National Heritage(国家遺産)」。日本代表チームは、日本の技術力と表現力に加え、独自の発想力を作品に昇華させ、世界のパティシエたちと技を競います。アメやチョコレート、氷を用いた工芸作品(ピエスモンテ)やデザートを通じて、熱い想いと力強さを表現する予定です。
「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」は、1989年に設立された世界的なパティスリーコンクールで、各大陸予選を勝ち抜いたパティシエたちが集まる最高峰の舞台として知られています。この大会は、スイーツのワールドカップとも称され、世界中のトップパティシエたちが腕を競います。
的場勇志氏は1987年生まれで、料理人の父の影響を受けて製菓業界へ進みました。専門学校時代からコンクールに出場し続け、国内予選での優勝を経て日本代表に選出されました。2023年には京都府から特別賞を受賞し、日々の努力が実を結んでいます。的場氏は、世界のトップパティシエたちと競い合えることを誇りに思い、新たなルール「ショーショコラ」に挑む意気込みを見せています。
株式会社美十は、観光みやげ事業を中心に幅広い事業展開を目指し、新たな挑戦を続けています。京都の伝統を守りながら、世界に向けてその魅力を発信していく姿勢が、多くの人々に支持されています。