# フランス菓子の魅力を探る:パリブレストの秘密
フランスのスイーツといえば、ミルフィーユやエクレア、クレープ、カヌレなどが思い浮かぶ。これらの定番フランス菓子の背後には、長い歴史と文化が息づいている。そんなフランス菓子の魅力を、パティシエ・シマの島田徹シェフが女優・モデルの松川星さんと共に紹介する連載が始まった。12月のテーマは、リング状のシュー生地が特徴の「パリブレスト」。このスイーツの誕生秘話や人気の理由に迫る。
## パティシエ・シマの島田徹シェフ
島田シェフは、日本で初めてのフランス菓子専門店「A.ルコント」で基礎を学び、その後フランスに渡り、名パティシエ・ピエール・エルメや、最高級ホテル「ル・ブリストル」での経験を積んだ。帰国後は「パティシエ・シマ」のオーナーシェフとして活躍し、洋菓子界の若手指導にも尽力している。彼の技術と情熱は、若手パティシエたちにとっての模範となっている。
## パリブレストの魅力
パリブレストは、1891年に開催された自転車レース「パリ・ブレスト・パリ」にインスパイアされたスイーツである。シュー生地が自転車のタイヤを模してリング状に絞られ、カラメルとナッツを使ったプラリネがサンドされている。このスイーツは、フランス全土で広く愛され、特にナッツとカラメルの組み合わせが絶妙だ。
島田シェフによれば、プラリネに使用するナッツはヘーゼルナッツとアーモンドで、パティスリーごとに配合が異なる。最近では、1人用のプチガトーも登場しており、手軽に楽しむことができる。
## 松川星さんの感想
松川さんは、パリブレストのクリームの美味しさに感動した。コクと香りがありながら重たくなく、シュー生地との相性も抜群だと語る。アーモンドスライスのパリッとした食感も楽しめるため、ついつい手が伸びてしまうとのこと。
## 季節限定のパリブレスト
「パティシエ・シマ」では、スタンダードなパリブレストに加えて、クリスマス限定の「パリブレスト・ノエル」も提供している。これは、リング状のシューの中にショートケーキを詰めた新しいスタイルで、濃厚なプラリネと生クリーム、スポンジの食感の違いが楽しめる。
## フランス菓子の進化
時代と共に進化するフランス菓子の世界では、パリブレストも多様なアレンジが登場している。プラリネにピスタチオを加えたり、アプリコットガナッシュや抹茶を使ったりすることで、常に新しい味わいが生まれている。
次回のテーマは、オレンジリキュールをフランベする迫力満点の「クレープシュゼット」。このスイーツが生まれた背景や、日本とフランスのクレープ文化の違いについても掘り下げていく予定だ。フランス菓子の奥深い魅力を、ぜひ楽しみにしてほしい。