サンクトガーレン有限会社が、クリスマス限定の「アップルシナモンエール」を発売しました。このビールは、500個の焼きリンゴを使用し、アップルパイの風味を再現しています。ラベルにはサンタクロースが大きなリンゴを引っ張るイラストが描かれ、「Merry Christmas」のメッセージが添えられ、クリスマスプレゼントにもぴったりです。
クリスマスツリーの発祥地であるドイツでは、かつてリンゴの樹がツリーとして用いられていましたが、冬に葉が落ちるため、常緑樹のモミの樹が主流となりました。その過程でリンゴの果実はツリーのオーナメントとして残り、今でもクリスマスには欠かせない存在です。このビールの製造過程は、焼きリンゴを作ることから始まり、厚木市内の製パン店のオーブンを借りて、約500個の“傷リンゴ”を焼くというお菓子づくりのような工程が特徴です。
使用されるリンゴは長野県伊那市の傷リンゴで、通常の市場では売り物にならない果実を活用しています。これにより、食品ロス削減にも貢献し、SDGsの達成にも寄与しています。ビールのベースは軽く焦がしたカラメルモルトを使用しており、甘く香ばしい風味が特徴です。このモルトの風味と焼きリンゴの味わいが組み合わさり、アップルパイのような独特の味わいを実現しています。
「アップルシナモンエール」は、冷やしても温めてホットビールとしても楽しむことができ、公式サイトではホットビールの作り方も紹介されています。瓶の内容量は330mlで、希望小売価格は539円(税込)です。また、サンクトガーレンの直営店「タップルーム」では、樽生も楽しむことができ、20種類のビールとともに本格ピザが提供されます。
サンクトガーレンは、日本で地ビールが解禁される以前から活動していた「元祖地ビール屋」として知られており、国内外のコンテストで多くの受賞歴を持ちます。特にフルーツビールには力を入れており、訳あり果物を使うことで、農家と消費者の双方にメリットをもたらしています。サンクトガーレンのビールは、果物本来の香りや味わいを引き出すため、贅沢に使用されています。